ドニゼッティ作曲のオペラ『ドン・パスクワーレ』を、新国立デジタルシアターで観ました。サイトはこちらです。▶新国デジタルシアター | 新国立劇場
2019年11月9日(土)新国立劇場で収録されたもので、配信期間は、2022年7月8日(金)12:00から2022年9月8日(木)12:00まで。
イタリア語で、設定で日本語の字幕がつけられます。
指揮:コッラード・ロヴァーリス 演出:ステファノ・ヴィツィオーリ 東京フィルハーモニー交響楽団・新国立劇場合唱団。
配役は、ドン・パスクワーレ:ロベルト・スカンディウッツィ / マラテスタ:ビアジオ・ピッツーティ / エルネスト:マキシム・ミロノフ / ノリーナ:ハスミック・トロシャン / 公証人:千葉裕一
ドニゼッティは19世紀のイタリアの作曲家です。70曲以上オペラを書いていますが、オペラ・ブッファという形式の『愛の妙薬』『連隊の娘』などが有名です。
『ドン・パスクワーレ』 も、ブッファのひとつ。
当時貴族達上流階級が楽しんでいた、華やかで壮大なオペラに対して、登場人物が少なく、市民を題材にたようなオペラを言います。
お話は、財産を受け継ぐ後継者が欲しい、金持ちの老人ドン・パスクワーレを、医者のマラテスタ 甥のエルネストとその恋人のリーナが、騙しておちょくるという喜劇です。
普段威張っている、貴族や金持ちをやり込めて笑うという、庶民の気持ちを代弁したような、ある意味、たわいのないストーリーです。
オペラなんて言うと、高尚な芸術というイメージもあるかと思いますが、お話の内容は、恋愛沙汰や浮気など、結構世俗的な内容のことも多いです。
音楽的なことや、技術的なことは、私にはわかりませんが、複数の人が、別々のメロディーと歌詞を歌いながらも、調和がとれているところなどは、オペラの醍醐味なのではないかと思います。
全三幕なのですが、舞台の転換が「早変わり」という感じでスムーズで、お話が途切れることなく進んでいく演出が良かったと思いました。
私は、オペラに限らず、音楽を鑑賞する時は、あまり事前に調べたりせずに、まっさらな状態で鑑賞するのが好きです。
『ドン・パスクワーレ』 も今回初めて、前知識なしに見ましたけれど、スルッと体に入ってくるような、わかりやすい物語でストレスが無く楽しめました。
パスクワーレさんが、ちょっと気の毒なほどやり込められていたのが、印象的でした。