モーツァルトのオペラ「魔笛」を、新国立デジタルシアターで観ました。
これ、公開を楽しみにしていたのです。
配信期間は、2022年9月16日(金)12:00~から、11月16日(水)12:00まで。
2018年10月3日(水)の舞台を収録したものです。→新国デジタルシアター | 新国立劇場
指揮:ローラント・ベーア 演出:ウィリアム・ケントリッジ
ザラストロ:サヴァ・ヴェミッチ / タミーノ:スティーヴ・ダヴィスリム / 夜の女王:安井陽子 / パミーナ:林 正子 / パパゲーノ:アンドレ・シュエン / パパゲーナ:九嶋香奈枝 / モノスタトス:升島唯博
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 合唱:新国立劇場合唱団
オペラ「魔笛」は、モーツァルト作曲のオペラです。原作はクリストフ・マルティン・原作は『ヴィーラントの童話劇集より』
物語はおとぎ話のような感じ。簡単に言うと、タミーノ王子が肖像画を見て、夜の女王の娘パミーナにひとめぼれ。ザラストロ(イシス神殿の祭司?)がパミーナを攫ったので、パパゲーノとともに、試練に立ち向かい、助けるというお話です。
当時、モーツァルトは、フリーメーソンの会員だったらしく、お話の中にフリーメーソン的な、友愛などの信条や、シンボリズムのようなものが隠されていたりして、かつて、オカルトや魔術に興味をもっていた私としては、とても興味深いものがありました。
フリーメイソンの始まりは、ソロモンの神殿建設時の、石工組合だったと言われているのですが、劇中の神殿は、エジプトの神様、イシス、オリシスの神殿であるようです。
音楽の技術的なことはわかりませんが、人間の声って「豊か」だなと感じました。
夜の女王のアリアや、パパゲーノのアリアなど、有名な歌も多く、見所はたっぷり。
ザラストロの、サヴァ・ヴェミッチさんが、カッコいいの(笑) バリトンか? バスかな。低い響きのある声が素敵でゾクゾクしました。
舞台は、映像、アニメーションがたくさん使われていて、幻想的な雰囲気でした。
特に、三角や螺旋の図形、三角に左目を合わせた「ホルスの目」(癒やしや再生を表します) そんなオカルトチックな象徴図形が描かれていたりして、雰囲気を出していました。
おそらく、フリーメイソンの象徴体系の中では「3」という数字が、重要なんだと思います。三人の侍女、三人の少年、魔笛、パンフルート、ベルという三つの楽器。
また、タミーナとパパゲーノが受ける試練が、まさに入信の義ですね。
目隠しをされたり、沈黙を要請されたりというのは、よく聞く秘儀参入の儀式の一場面のような感じでした。
試練の内容も、火、水、風など、オカルト・ファンタジーによく出てくる四大元素でしたし、現代のweb小説読者にも受け入れられるのではないか、なんて考えてしまいました。
おそらく、演出によっては、もっと違う演出もあったはずなので、あえて、シンボリズム的な雰囲気にしたのかもしれないと、勝手に想像しました。
10月8日からは、グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』が配信れるみたいで、これも楽しみです。