クリスマスにちなんだパン、シュトーレンとパンドーロ。お砂糖、バターたっぷり、牛乳と卵でこねたハイリッチな菓子パンです。
私は食べてはいけないタイプのパンですが、妹のリクエストで焼いてプレゼントにしました。
シュトーレン
シュトーレン(Stollen)はドイツの菓子パンで、クリスマスに食べられます。
色々な種類のシュトーレンがありますが、今回焼いたのは「クリスト・シュトーレン」。スライスした時の形が、キリスト誕生の時のゆりかごの形と言われています。
シュトーレンは、クリスのマス前の4週間、アドヴェントと呼ばれる期間に、少しずつスライスして食べる習慣があるのだそうで、シュトーレン用のミックススパイス、ラム酒やブランデーで漬けたフルーツを入れて、パターやお砂糖で表面をコーティングして、日持ちがするように作られています。
お砂糖がたくさん入る生地なので、イーストは、耐糖性のあるサフ・ゴールドラベルを使いました。
ケーキ並にバターがたっぷり、コクを出すためにラードも少し入っています。
とにかく柔らかい生地なので、ベタついて生地扱いは少し難しいです。
焼き上がってすぐに、表面にとかしバターをたっぷり塗り、グラニュー糖もたっぷりかけます。
そしてあら熱がとれてから、粉砂糖を茶こしで雪のように積もらせてでき上がり。
焼きたてをすぐに食べるよりは、翌日以降、フルーツ漬けや洋酒の風味がよく馴染んだ後に食べた方が味わいがあります。
パンドーロ
パンドーロ(Pandoro)は、イタリアのヴェローナ地方の菓子パンで、クリスマスに食べられます。
イタリア語で「黄金のパン」という意味です。フルーツ漬けなどは入れずに、バニラ風味で、8つの角がある星形の型に入れて焼かれます。
本来はビール酵母を使って複雑な工程で作られるらしいのですが、今回は、クグロフのレシピを元にアレンジしました。
水分が多く、全卵と卵黄、牛乳を合わせた仕込み水で捏ねたトロトロの生地です。
発酵が終わった生地をゴムベラで混ぜ、ガス抜きしてから、バターをたっぷり
塗った型に流し入れて仕上げ発酵させます。
ベンチタイムがない分、作業としては楽ですね。パンというよりは、バターケーキに近いかもしれません。
焼成後、冷めてから粉糖を振ります。
本来はコーティングして日持ちを良くするため、パン全体に真っ白に振りかけるのですが、今回は私の好みで、頂点にだけ雪を降らせてみました。
8つの角の星の形というのは、もしかしたら八芒星(オクタグラム)、「ベツレヘムの星」を象徴しているのかもしれませんね。
卵がたっぷり入っているので、内相は濃い黄色。黄金のパンの由来のひとつです。
焼きたての食感はパンというよりはケーキのスポンジのようなふんわりした感じ。
翌日以降になると少し落ち着いて締まった感じになりますが、それもまた美味しいです。