全粒粉入りコッペパンです。
3月に入って暖かい日が増えてきたので、りんごの自家製天然酵母を育てていたのですが、気温が低かったせいか、りんご自体についている酵母菌が少なかったせいか、発酵力がかんばしくない状態でした。
仕込んでから20日以上たっても、ほとんど泡が出てこなくて。
りんごの良い香りがして、底に白い粉のようなものが少し沈んで来ているので、少しは発酵していると思われますが、シュワシュワと勢いよく泡が上がっていません。
念のため粉と酵母液をまぜて元種を作ってみましたが、多少は膨らみましたけれど、盛り上がらず、ダラッとした感じなので、これでパンを焼いても膨らまないだろうなと予測できます。
それでも、腐っているわけではありませんし、とても良い匂いなので、このまま捨ててしまうのはもったいないように思いました。
そこで、りんご酵母を仕込み水に使って、いつも使っているインスタントドライイースト(赤サフ)を少し足して生地を作ってみました。
さすがにイーストの安定感、少し時間がかかりましたが無事に大きく膨らみました。
天然酵母ならではの長時間発酵を楽しむことはできなくなりましたが、サフだけで捏ねたのとは違う甘い香りがして、発酵力の弱い酵母の救済策としてはアリかなと思います。
しっかり発酵してくれれば、あとはいつもと同じ工程。コッペ形に成形して、仕上げ発酵と焼成です。
焼き上がり、ツヤを出すために、熱いうちに表面にバターをぬりました。
生地のときは、りんごの香りがしていましたが、焼いたら香が薄くなっていました。
でも微かに甘いフルーティーな風味がして、美味しくいただきました。