くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

オペラ『ボリス・ゴドゥノフ』を観た感想:新国立劇場デジタルシアター

新国立劇場デジタルシアターで、ムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」を観ました。

【配信期間は、2023年3月25日(土)~2023年9月24日(日まで、収録日が2022年11月17日(木)の舞台です。

 

指揮:大野和士 

ボリス・ゴドゥノフ:ギド・イェンティンス /  フョードル:小泉詠子 /  クセニア:九嶋香奈枝 /  乳母:金子美香  / ヴァシリー・シュイスキー公:アーノルド・ベズイエン   / アンドレイ・シチェルカーロフ:秋谷直之他

合唱:新国立劇場合唱団 / 児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団 /  管弦楽:東京都交響楽団 / 共同制作:ポーランド国立歌劇場

 

ムソルグスキーはピアノ組曲「展覧会の絵」などで知られているロシアの作曲家です。『ボリス・ゴドゥノフ』は、リューリク朝のイワン雷帝が没してからロマノフ王朝が成立する前までの、ロシアの「動乱地代」に実在した、ボリス・ゴドゥノフ(1551年 -~1605年)の生涯を描いた物語です。

私はほとんどロシアの歴史を知らなかったので、歴史的背景については、今回はじめて、大まかに知りました。

シリアスなお話で暗めの雰囲気。どちらかと言うと地味で、華やかな雰囲気はありませんが、一般民衆のパワーを感じる舞台でした。

特に印象に残ったのは、冒頭から何度も出てくる、大勢の民衆の合唱。

これは絶対、会場で直接聴きたかったと思いました。

おそらく、体中が声の洪水に包まれるような、そんな感じじゃないかと想像しました。

こればかりは、わが家の視聴環境では補うことができません。

音楽も、ムソルグスキーは「展覧会の絵」しか聴いたことがありませんでしたが、私のような素人にも聞きやすく、うまく表現できませんが、耳に馴染んで来るような感じ。

ソリストさんたちの声も安定感があって、堪能できました。

ロシアは、こんなに素晴らしい芸術がたくさんあるのに、戦争なんかしている場合じゃないように思うのですが。

攻撃される方も、する方も、傷つくのは一般民衆で、現状をみると胸が痛みます。

そういえば、ミラノスカラ座が、オンデマンドでの配信をしていて、そのうち日本語に訳にも対応するというネットの話題を読みました。

どこで視聴できるのだろう、有料だろうかと、気になっています。

20代の頃だったかな、来日公演で確か「シモン・ボッカネグラ」というオペラを、東京文化会館で観て、魅了されたのを思い出しました。あの時のコーラスも素晴らしかった。

もう直接舞台を見る機会はないと思うので、オンデマンドでも観られたら幸せだなと思います。