イギリスパンを焼きました。amazonで製パン材料を物色していたら、私にとっては懐かしい粉が売っていたので買ってしまいました。
最近は国産の小麦粉を使ってパンを焼いていますが、パンを習い始めた25年ほど前は、まだ国産小麦粉は少なくて、ほとんどが輸入小麦粉でした。
当時使っていた強力粉は、日清製粉のスーパーカメリアで、大型パンを焼く時には最強力粉のスーパーキングを使っていました。
最強力粉というのは、普通の強力粉よりもタンパク質を多く含んでいるという意味です。確か15%くらいだったと記憶していますが、しっかりしたグルテンが作られてボリュームが出るのが特徴です。(いつも使っている国産小麦粉は12%くらい)
今回購入したのがスーパーキングです。当時はカナダ産の小麦だと思っていたのですが、袋の表示を見たらアメリカ産となっていました。なんと言っても、もう25年前のことですからね、産地も変わったのでしょう。
それと、添加物入りだったことに、ちょっと驚きました。当時はそんなこと知らないで使っていましたので。
粉末杯麦芽と増粘剤(アルギン酸)が添加されているそうです。
麦芽は麦の芽の部分で、おそらく香ばしい香りを出すために入っているのでしょう。
増粘剤のアルギン酸は、昆布のネバネバの正体です。保水性を良くして柔らかく焼き上げるために入っているのだと思われます。
どちらも自然由来のものなので、添加物と言っても、特に心配は無さそうです。
タンバク質の多い粉なので、生地作りはしっかりグルテン作るために、いつもより長くこねました。
発酵もいつもよりフワッと大きくふくらんで、さわると手を軽く跳ね返して来るくらい弾力があります。
いつも使っている国産小麦粉の生地よりは、乾燥やすいようで、成形の時に長く外気にさらしていると表面が乾いてきてしまい、あわてて作業を進めました。
2回目の発酵後もいつもよりボリューミー、表面の生地が透き通るような感じです。
粉末麦芽の影響でしょうか、焼いているといつも以上に焼ける香りが強くあたりに漂いました。
そうだった、「最近嗅ぐことがなかったないこの香りだ」と、パンを習いたての頃、この香りが嬉しくて、何度もイギリスパンを焼いたのをなつかしく思い出しました。
焼き上がり、スライスしたら、穴があいてしまっていました。成形の時に乾燥させてしまったので、そのせいもあるかもしれません。
それと、ふわふわしていたため、パン切りナイフでうまくカットできず。押しつぶしてしまい形が歪んでしまいました。もう少し時間をおいてから切れば良かったかもしれません。
お味も香ばしくて懐かしい味でした。フワッと柔らかいのですが、弾力があって伸びるので、口に入れて長いこと噛まなくてはなりません。国産小麦とはまた違ったおいしさがありました。
ただ、私ができるだけ国産小麦を使うのは、ポストハーベスト(収穫後農薬)の心配がないということからです。日本では禁止されています。
販売されている輸入小麦粉は検査・監視されていて健康に害がないとされているのは確かなのです。でも、
小麦だけでなく、輸入果物や野菜などもそうなのですが、船底に積まれて長時間かけて日本へ来るので、虫やネズミ、カビなどの害を防ぐために、収穫後に農薬をまぶして送られてくる場合があるらしいのです。→ 残留農薬についてよくある質問|厚生労働省
たまに食べるくらいならともかく、毎日口にするものは、できるだけリスクを減らしたいということで、いつもは国産小麦にこだわっています。