くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

スカーレット・ウィザード1~6・茅田砂胡著を読んだ感想

 7月~9月はずっと、私の中では茅田砂胡まつりでした。

ふと、昔妹に借りて読んだ『スカーレット・ウィザード』が読みたいなと思って、楽天ブックの電子書籍で探したら、電子ブック化していたので、文庫版全6巻を大人買い。

夢中で読み終えて、その後他の作品も読みたくなって、「ディルフィニア戦記」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」等々シリーズを読み続けることになってしまいました。

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目が疲れるから一日30分ずつ、なんて言っていられなくなって、時間の許す限り読み続けてしまいましたが、目への負担はあまり感じなかったので良かったです。

 

『スカーレット・ウィザード』は痛快豪快なスペースオペラです。

 進化したAIのようなコンピューター「感応頭脳」が当たり前になり、「ゲート」と呼ばれる宇宙空間をワープするシステムで、何十光年、何百光年という宇宙空間を移動できるようになった時代のお話。

 主人公は宇宙一の海賊キングと呼ばれる男ケリーと、宇宙一の企業クーア財閥の2代目にして、ウィザードと呼ばれた元戦闘機乗りのジャスミンと、ケリーの相棒で特殊な感応頭脳ダイアナ。

ストーリーは、「話せば長いコトながら……」なので詳しいことは書きませんが、文句なしのエンターテイメント作品なのでスカッと面白く読めます。あらすじはこちらで→スカーレット・ウィザード - Wikipedia

 茅田砂胡さんの書くお話の登場人物は、「普通でない人」というか、「常識という枠にはまらない人」が多いのですが、キング・ケリーもジャスミンも、一筋縄ではいかない愉快な人たちです。

ただ、お話の最後で、私は「えっ? そんなのあり!?」という状況になって、一時茫然としたことがありました。

それは、その後のシリーズを読んで行くうちに種あかしされて、「そういうわけだったのか」と、とりあえず納得するのですが、登場人物と同じく、一般常識で読んではいけない小説だと思います。

以前、新書版で一度読んでいるので再読になるのですが、もしかしたら文庫化する時に、内容を加筆修正してあるのかもしれません。あいまいな記憶なので定かではありませんけれど、特に、お話の最後の頃には「あれ、こんな展開だったかな」と首をひねった部分もありました。

この「スカーレット・ウィザード」単体でも楽しめますが、他の作品に繋がっていたり、登場人物が 重なっていたりもしますので、はじめて読むなら「ディルフィニア戦記」を最初に読んで、次に「スカーレット・ウィザード」。さらに読むなら「暁の天使たち」→「クラッシュ・ブレイズ」→「トゥルークの海賊」の順に読んで行くとわかりやすいです。