くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

映画「華の乱」を観た感想:東映オンデマンド

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「華の乱」は1988年公開の映画。永畑道子の小説『華の乱』『夢のかけ橋』を原作にした深作欣二監督作品です。(以下ネタバレあります)

 

与謝野晶子を主人公で、大正時代を生きた文人、社会活動家など実在の人物を描いた作品。特に女性の情愛、執着、それぞれの生き方が印象的な映画でした。

与謝野晶子役の吉永小百合さんは、既存のイメージのせいか、清純派というか上品な印象で、情熱的な与謝野晶子像とは少しイメージが違ったかなという印象を持ちました。

与謝野晶子さんは11人の子持ちの肝っ玉母さん。失礼ながら容姿は普通の人でしたしね。小百合さん美しすぎました。

有島武郎 役は 松田優作 さん。病気で亡くなる1年前だそうですが、豪快なアクションの印象とまるで反対の男性を演じていました。

与謝野晶子と有島武郎の恋愛は、実際にあったかどうかわからないみたいですが、映画では惹かれ合うように描かれています。

生気に満ちた晶子を、死を望み続けていた有島が求めて、死から離れようとした一時期もありました。

でも、婦人公論の記者波多野秋子( 池上季実子)と心中してしまう。

一人では死ねないから、一緒に心中って、文学作品では美しいお話になるのかもしれませんが、私などには理解できない感覚です。

何甘えてるんだ、と思うのは傲慢でしょうか。誰と死のうと、結局死ぬのは一人じゃないのか。(私見です)

それにしても、当時の文人は、自殺、それも女性と心中する人が目立つのはなぜなんでしょう。思い詰めてどうにも行き場が無い時代だったのでしょうか。

 島村抱月(  蟹江敬三 )も、松井須磨子と不倫の末、自殺してしまいますし。その時の、松井須磨子 役の松坂慶子さんの演技は圧巻でした。 

その他にも、関東大震災をきっかけに、社会主義活動家、在日朝鮮人への虐殺が行われた事実など、当時の社会問題も描いています。

私が大正時代をよく知らないのもあって、結局なんの映画だったのか、実は、よく理解できませんでした。