2016年の年末を自宅で過ごして、新年早々、1月2日の午後に再入院しました。4日の午後に手術をして、約1週間の入院予定でした。
もうこうなっては「まな板の鯉」です。なるようになるさ、と、開き直った感じでした。
前日は、朝食は食べましたが、それ以降は絶食になりました。それと、これはちょっとつらかったのですけれど、寝る前に強い下剤を飲みました。
これが少々騒動を引き起こしたのですが(汗)ちょっとトラウマになっていて、今はまだ、あまり思い出したくありません。いつか笑い話で話せる時がきたら、書くかもしれませんけれど、それまではナイショにしておきます。
当日の朝は、確か9時頃だったかな。お水を飲むのも禁止になりました。
手術室担当の看護師さんが来て、DVDの映像を見せながら、手術室に入ってからの手順などを説明してくださいました。また、心を落ち着かせるために好きな音楽とアロマオイルを使うとのことで,数種類の香りの中から好きな香りを選び、音楽は何か静かなのをとお任せしました。
それから、手術を担当してくださる医師が、お腹の切る場所を確認してマーキングしてくれました。
予定時間の1時間少し前くらいだったか、事前の点滴がはじまりました。おそらく、気持ちを落ち着かせるような薬が入っていたのではないかと思うのですが、手術直前だというのにまったく恐怖心はなく、こんなに平静でいられるのかと、我ながら驚いたりもしていました。
夫は、母を伯母の家へ預けてから来てくれました。手術は3時間くらいの予定でしたが、もしも遅くなった時に、長時間母を1人にしてしまうのが心配だったのです。
そして、いよいよ手術の時間。担当の看護師さんが迎えに来てくれて、点滴をしたまま歩いて手術室へ。
手術室での記憶
入り口を入ったところで、名前の確認があって、マーキングした手術場所の確認もしました。
続いて麻酔をするための部屋に案内され、指示されるままにストレッチャーに横になりました。「心電図を付けます」「血圧計をつけます」「消毒をします、ちょっと冷たいですよ」など、麻酔科の看護師さんやお医者さんが丁寧に説明しながら作業を進めてくれます。
まずは、横になって背中を丸めた姿勢で部分麻酔。その後手術後の痛み止めを入れるための管を背中に入れました。
そしていよいよ全身麻酔。口に酸素吸入のカップがつけられ、深呼吸をするように促されました。あまり記憶はないのですが、誰かが「1,2,3」とカウントしていたかもしれません。意識を無くす瞬間、部屋に音楽が流れていて、吸入器からは事前に選んだレモンのアロマが香っていたのに気がつきました。でも、それも一瞬のことでした。
「終わりましたよ」と、名前を呼ばれて気がつきました。目を開けて部屋の天井を見ましたが、まだ意識がぼやけていて、吐き気もしたので、すぐに目をつぶってしまいました。呼びかけられる声に、うなずいて答えていたような記憶がありますが、 声は出せませんでした。
ストレッチャーの横には、お迎えのベッドが来てくれていて、病棟の看護師さんの付き添いで病棟へ戻りました。手術後1日は経過観察のため個室で過ごします。看護師さんも5分、10分おきに見に来てくれました。
手術中のできごと、夫の判断
後になって聞いたことですが、手術中、病棟の談話室で待機していた夫のところに、看護師さんがお医者さんの伝言を持って来たそうです。
『開腹して腫瘍そそのものを確認したら、形から見て悪性の可能性があるとのこと。病理検査をしないと確実なところはわからないが、もし悪性の場合は再手術が必要になる可能性がある。手術時間は長くなってしまうが、転移が考えられる周辺部分を切っておくこともできる。』ということだったようです。
夫としては、私が再手術するのは可哀想だと思ったのでしょう、「ついでに」(というのは変ですが)切っておいてもらうことをお願いしたそうです。私としても、そう答えてもらって良かったです。できれば再手術は避けたい。
そんなことがあって、最初の予定の子宮全摘出に加えて(名称を聞いたけれど忘れてしまった)なんとか言う膜と、リンパの一部を切除したそうです。(→病気の話8へ)