くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

骨盤内腫瘍手術からの回復と退院前夜の発熱:病気の話8

手術後、一日はナースセンター近くの個室で経過観察になります。病棟に戻ってからの気分は最悪でした。部分麻酔が効いているため痛みはありませんでしたが、吐き気がして目が開けられませんでした。

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体が交互に熱くなったり、寒くなったりしました。一度などは、下腹部がひどく熱く感じられてきたので、ナースコールをして「電気毛布をはずしてください」と頼みました。ちょうど、熱い電気毛布をかけているような感じがしたからです。でも実際は電気毛布などは掛けていなかったのですけれどね。

うとうと眠ったり、ぼんやり目を覚ましたりしながら、どれくらい時間が経ったのかもわかりませんでした。

 おそらく朝になって、昼近くなった頃だと思います。看護師さんが「体拭きをしてパジャマに着替えましょう」と言ってきました。まだ、私は手術着のままで寝ていたのです。暖かいタオルで体を拭いてくれようとしたのですが、少しでも体を動かすと吐き気がひどくて、頭がクラクラして苦しかったので、また後にしましょうということになりました。

看護師さん同士が話しているのを耳にしたところによると、背中に入れている管から流している痛み止めの麻酔は、人によっては吐き気を感じることがあるのだそうです。

傷が痛むのも嫌だし、気分が悪いのもいやです(笑)看護師さんから連絡が行ったらしく、しばらくしてから、主治医の先生が来て背中の管を抜いてくれました。やがて吐き気はおさまって落ち着きました。

体が動かせるようになったら、もう甘やかしてはもらえません。体を拭いてもらい着替えさせてもらったら、オシッコの管もとって、歩いてトイレまで行かなくてはならないのです。「痛くても無理にでも頑張って歩いてください」と、主治医。その方が回復が早いのだそうです。

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手術後はじめてのトイレ

手術後はじめてのトイレは、ナースコールをして看護師さんに付き添ってもらいました。ゆっくり体を起こすと、やはり頭がフラフラします。お腹にドレイン(管)が入っているので、ドレインの先についている袋をポーチに入れて、首に掛けて移動します。

病室からトイレまでは、少し距離があります。と、言っても普通に歩けば20歩か30歩というところだと思いますが、その時の私にはとても長く感じました。

少し貧血気味だったのかもしれません、目の前が白い霧が掛かったようで、少し歩いただけで息が上がってハアハア。看護師さんに励まされながらようやくトイレにたどり着きました。

帰りは見かねた看護師さんが車椅子を用意してくれましたが、2回目のトイレの時は、息を切らしながらも往復自分の足で歩けました。

大部屋へ病室移動

手術後1日、または1日半くらい経って、(このあたり時間の経過をよく把握していないのですが)トイレへの往復ができた後、個室を出て大部屋へ移動しました。

大部屋とは言ってもスタンダードな6人部屋ではなくて、手術前にいたところと同じ、トイレに近い2人部屋だったのでラッキーでした。こに移ってからは。1人でトイレに行けるようになりましたし、トイレを往復しているうちに、体もしっかりしてきてスムーズに歩けるようになっていました。

順調に回復していたはずが

その後の回復は順調で、食事も流動食からお粥、そして普通のご飯と順に変わり、食欲も出て来ました。傷の状態も良く痛みほとんどなく、気力も体力もよみがえってきました。

手術後5日目だったか、お腹に入れていたドレイン(管)もとってもらい、シャワーの許可も出ました。連日していた点滴もなくなりました。あとはもう退院するだけのはずだったのです。

ところが主治医に退院を許可された日の前夜、39度の熱がでてしまいました。病院内は暖かいので、体温が高めのことはありましたけれど、さすがに39度は体がつらかったです。 

翌朝、主治医から退院延期を言い渡されました。自宅へ戻って高熱を出して寝こんでいても困るので、しかた無いのですけれどね。夫に電話して「今日は迎えに来なくて良い」と事情を伝えました。ガッカリでした。(→病気の話9へ