いつのことだったか、何年も前の話です。ワイドショーか週刊誌だと思うのですが、「女が離婚を考える時」という話題を耳にしたことがあります。
その答えの1つに、"妻が具合が悪くて寝ているのに、夫が出がけに、「今日は食事作らなくて良いよ、外でたべてくるから」と言った時」" という答えがあったことを覚えています。
わかる、わかる、すごくよくわかると納得したものでした(笑) 男性の方は、なぜそれが離婚に繋がるのわからないでしょうか?
先週、めまいがひどくて5日間ほど寝こんだことを書きましたが、あの時、ふと、その話題を思い出していました。
外で食べてくると言った男性は、具合の悪い奥さんを気づかって言ったのです。夕食のしたくをするのはつらいだろうから、よく休むようにという意味で言ったのだとは思うのです。
でも、つらい状況で寝ている奥さん(私)はどうなるの? と、いうことなのです。
夫が病気の時には心配して看病するのに、私が病気の時には会社を理由に放っておくの? 会社を休んでくれと言っているのではないのです、早めに帰宅するなどして、少しだけ気づかって欲しいと、そう思っているのです。
本気で離婚を考えるかどうかは別として、男女の「気遣い」のすれ違いが「気持ち」のすれ違いにもなってしまうのかもしれないなと思いました。
今回私が寝こんだ時もそうでしたが、主婦が寝こむとまったく家が機能しなくなるのです。
我が家の場合は、以前なら母が代わりに家事をすることはありましたけれど、今はもう無理です。認知症の診断を受けてからは何度もお鍋を焦がしたり。火事になりかけたりということがあったので、母には火を使わせないようにしてあります。
そのため、これまでは夫が出勤した後は、フラフラしながら母に簡単な食事を用意するという状況だったのです。
ところが今回はずっと夫が家にいました。ご飯を作ることはできませんが、日に何度もコンビニへ走って、家族の食べ物を調達してきてくれたのです。
緊急事態ですからコンビニ弁当でもじゅうぶんです。朝はパン、昼はお握り、夜は弁当と言った具合に、母の食事を整えてくれました。
そして、私には、食欲がなくても食べられるようにと、ヨーグルトやプリン、レトルトお粥など、枕元まで運んでくれました。
さらに、茶の間や台所に掃除機をかけたり。お風呂洗いから洗濯まで。
普段は家事は私の領域で、口も出さない代わりに手も出さない人なので、夫が家に居るようになるまでは、こんなことをしてくれる人だとは知りませんでした。仕事をしていた頃よりも気持ちにも余裕ができているのかもしれないなと感じます。
それも大雑把な私がするよりも、台所もお風呂場もきれいになっていて、洗濯物も角をそろえてきちんとたたんでありました。 もう30年近くも一緒にいても、夫のことについて知らないことがたくさんあるようです。
おかげさまで、私は話題のように離婚を考える必要はありませんでした。夫が一日中家にいるので窮屈だと思っていたのが申しわけなくなるくらい、ありがたかったのです。
私が元気になったらまたもとの生活に戻りましたが、夫が最後にお風呂に入った後、(夫は長々と晩酌をするので最後にお風呂に入ります。)お掃除はしませんが、毎回お湯を抜いてから出てくれるようになりました。お風呂掃除を経験したことで、お湯を抜いておいた方が良いと判断したようです。