ジーン アウル作『ケープベアの一族(下)エイラ地上の旅人2』を読み終わりました。
もっと時間がかかるかと思っていたのですけれど、面白いので続きが気になって、睡眠時間を削りながら読んでいました。
これで、『ケープベアの一族』のお話は完結です。シリーズは続きますが、単独で読んでも大丈夫なように書かれているとのことです。
読み終わった後、なんだかものすごい重要な仕事をした後のような達成感と充実感がありました。中学生の頃に、「風とともに去りぬ」を夜中まで読み続けて読み終えた時以来かもしれません。しばらくボーッとして動けませんでした。
完訳本のジャンルは、確かに子供向けではなくて一般書として大人向けにするべき内容だと思いました。当時の生活をリアルに表現しているために、たまに過激な内容や、グロテスクな印象を受ける部分もあります。
作者のアウルさんは、当時の生活や文化、風習などを細かくリサーチして書いているので、それはその当時では常識であったのです。
公式サイトはこちらです。→エイラ - 地上の旅人
お話の後半では、エイラは成長して、ケイプペア一族の掟に従って生活をしています。
行き倒れているところを助けて母として世話をしてくれたイーザのもとで、薬師としての知識とスキルを身につけて行きます。
が、エイラの新人類としての本能は、旧人類が長い間疑問を持たずに続けて来た常識に収まっていることは難しかったのです。
やがて滅びるであろう旧人類と、これからさらに進化を続けていく新人類との対比が強く感じられるお話でした。
シリーズの自作は『野生馬の谷』上・下 シリーズ3~4巻になります。先も気になるので続きを買って読むつもりです。