くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

【読みたい本】香月日輪『大江戸妖怪かわらばん』

今週のお題「好きな小説」

子どもの頃から本はいつも身近にあって、何もすることがなければ本を読むという生活でした。

かなり好みが偏っているので、ベストセラーや今話題の本などは、ほとんど読んでいません。それでも、無限にも思えるほどたくさんある本の中から、面白い本を見つけた時の喜びは何度も経験していて、大切な財産だと感じています。

 

好きな本のひとつとして思い浮かんだのが、香月日輪・著『大江戸妖怪かわらばん』(講談社)でした。

ジャンル的には児童文学になるらしいです。架空世界の江戸を舞台にしたファンタジーで、大人が読んでも面白いと思います。

既刊7冊あって、途中で作者がお亡くなりになってしまったため完結はしていませんが、巻ごとにお話の区切りはついています。

人や妖怪、魔人なとさまざまな者が違和感なく暮らしているもうひとつの江戸。現代から落ちてきた少年「雀」のかわらばん屋としての生活を描いたお話です。

江戸の風俗や文化、不思議な生き物たちとの交流など独特の世界観が楽しくて、粋な江戸言葉、シャレや独特の言い回しなどがちりばめられていて、言葉遊び満載の文章も落語でも聞いているような雰囲気です。

もうだいぶ前に読んだので、くわしい内容は忘れてしまっているところも多いのですが、機会があれば再読したいと思っている小説のひとつです。