なんだか突然、ナンシー・スプリンガーの「アイルの書」シリーズを思い出して読みたくなりました。遠いむかし、ハヤカワFT文庫で読んだもの。
ハヤカワFT文庫は私のファンタジー好きの原点とも言うべき本で、10代後半から20代にかけて夢中になって読んでいました。「アイルの書」シリーズは、その中でも特にお気に入りの中のひとつでした。
「白い鹿」「銀の陽」「闇の月」「黒い獣」「金の鳥」の5巻。残念ながら現在この本は絶版で古書以外では入手できません。
私は3年ほど前にした本棚の断捨離で蔵書のほとんどはリサイクル処分して、アイルの書シリーズの5巻も手放してしまいました。
その時は、もう読まないを選択したはずなのですが、今となってみると惜しかったかなぁと思っています。
もう40年近く前に読んだので、どんなお話だったのかほとんど覚えてはいないのですけれど、ケルト神話を基にしたハイファンタジーで、エルフ(神?)と人間の娘の恋、男同士の友情と三角関係、戦いなどが描かれていたように記憶しています。
印象的だったのは全体を通して、とても美しかったこと。これは邦訳した井辻朱美さんの力も大ききかったのでしょうけれど、ストーリーは忘れてしまっても、物語世界の何とも言えない幻想的な雰囲気は心に強く残っています。
機会があればまた読んでみたい本ではありますけれど、今の私は視力の関係で文庫本は読めないので、電子ブック化されない限りはもう読むことはできないのかなと思っています。
私には読みたいけれど、おそらくもう読めないだろうなという本がたくさんあります。
本屋さんに並んでいたのを見て、後で買おうと思っていたら無くなってしまい買えなかった本。昔読んでもう一度読みたいけれど絶版で手に入らない本。長編すぎてもう一度読むのは難しいだろうなという本等々。
本との出会いも一期一会。その時々の環境や気分など、タイミングにも左右されるのかもしれませんね。
ケルト神話を基にしたハイファンタジーで、エルフ(神?)と人間の娘の恋、男同士の友情と三角関係、戦いなどが描かれた物語。
印象的だったのは全体を通して、とても美しかったこと。邦訳の力も大きいのかもしれませんが、物語世界の何とも言えない幻想的な雰囲気が心に強く残っています。
私のファンタジーの原点とも言うべき本です。