くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

映画「大地」を観た感想

 Amazonプライムビデオで、映画「大地」を観ました。1937年製作のモノクロ。古いアメリカ映画です。 

f:id:kukiha-na:20201113075320p:plain

原作はノーベル賞作家のパールバック。 監督は シドニー・A・フランクリン。 

 

中国を舞台にした映画ですが、台詞はすべて英語で、出演は、主演の王龍・ポール・ムニ。阿藍・ルイーゼ・ライナー。叔父・ウォルター・コノリー。蓮華・ティリー・ロッシなどアジア人はいません。

中国に寄せたメイクをしているとは思うのですが、最初馴れるまではかなり違和感を感じてしまいました。

原作は、小学五年生か、六年生かの頃に旺文社文庫で読んで、面白かったので、その後中学生になってから再読した覚えがあります。

子供のことで、くわしいことは覚えていないのですが、いくつかの印象的な場面だけは記憶にのこっています。参考→大地 (パール・S・バック) - Wikipedia

 物語は、中国の農村(安徽省)に住む青年、王龍(ワンルン)が、地主の黄家に赴き、奴隷の阿蘭(オーラン)を嫁に迎えるところからはじまります。

飢饉や自然災害などに遭って土地を離れ、革命などの政変に翻弄されますが、やがてお金を得て、それを元手に働き、地元に戻って、黄家の土地を買い占めて地主に成り上がって行きます。

原作は三部作の長編なので、2時間半の映画では、あらすじをなぞるくらいで、すべてのエピソードは入りきれませんけれど、当時の中国の農村の雰囲気はよく描かれているように思いました。

モノクロ作品だから余計そう感じるのかもしれませんが、女優さんたちがとても美しい。

阿蘭は働き者だけれど醜い設定なのですが、とても醜女には見えませんでした。

映画を観て面白かったかというと、うーん。娯楽作品ではないので「面白い」というのとは違うように思います。

格調高いというか、誠実に作られた映画であることは感じました。