くるみ入りのライ麦パン。ライ麦10%いりのソフトライブレッドです。
最近、自家製天然酵母でばかり焼いていましたが、今回は久しぶりに、インスタント・ドライイースト「サフ・赤ラベル」です。
ところで、ライ麦パンは、オオカミ男と関係があるって知ってましたか?
オオカミ男、人狼、は、古くはヘロドトスの『歴史』に、ネウロイ人が一年に一度狼になるという記述があったり、ヨーロッパなどではオオカミ男の伝説が多く残っています。
オオカミ男と麦角病
オオカミ男については、色々な説があるのですが、その中の一つに、「麦角病(ばっかく)びょう」という病気との関係が推測されています。
麦角病とは、ライ麦、小麦、大麦などの穀物に麦角菌が寄生して起こる病気です。
麦角菌は黒い角状(爪状)で、「悪魔の爪」とも呼ばれ、アルカイドという毒性を持つ物質を作ります。
アルカイドは循環器や神経に影響を及ぼして、けいれん、意識不明、精神異常などを引き起こすことがあります。
現代では、麦角病の発生が発見された時点で、すぐに対処されますが、知識の乏しかった昔のヨーロッパでは、麦角病に冒されたライ麦パンが原因での食中毒がしばしば起こっていたそうです。
つまり、アルカイド系の物質によって、異常行動をする人間が、恐ろしいオオカミ男として認識されたと言えるのかもしれません。
日本には、あまりオオカミ男の伝説が伝わっていないのは、日本ではライ麦が食べられてこなかったことなども関係あるのかもしれませんね。