もんじ焼き。「もんじゃ焼き」ではありません、「もんじ焼き」です。
薄力粉が少しだけ残ったので、子供の頃食べた味を再現してみました。
私が子供の頃は、もう50年、半世紀も前のこと。先の東京オリンピックは幼稚園の時で、当時、母からもらうお小遣いは1日5円でした。
小学校に上がると、1日に10円になり、進級するにつれて上がっていって、高学年になる頃には、週に200円になりました。
そんな時代、学校帰り、習い事の帰りなどに、駄菓子屋で友達と買い食いしたのを覚えています。
お店の奥には、お好み焼きなどを焼くような焼き台が並んでいて、1杯10円で、もんじ焼きが楽しめました。
もんじ焼きは、うどん粉(薄力粉)に砂糖を入れて、水で溶いただけのタネを焼いて、小さなヘラですくって食べるシンプルなおやつでした。
ちょっと贅沢したい時は、20円で「たまご」(うどん粉に卵を入れて水で溶いたもの)もありました。
高度成長期の入口あたりの時代の素朴なおやつでした。
10歳年の離れた妹に、もんじ焼きを知っているか聞いてみたら、知らないとのこと。
私から妹への時間の経過の中で、なくなってしまったのかなと思います。
薄力粉 大さじ5 / ラカントS(砂糖)大さじ1 / 水 100ml
おおよそこれくらいの分量で作ると、当時に近いタネになりました。
あとは、スプーンで天板に流し入れて両面焼くだけです。
ホットプレートで焼けば、もっと当時に近かったかもしれませんが、出すのが面倒なのでフライパンで焼きました。
天板に流した後で、スプーンの裏で薄く広げると、カリカリに焦げて「おせんべい」になります。
一説によると、もんじ焼きのもんじは「文字」で、天板の上にタネで文字を書いて、字書いて遊んだのがはじまりだったとか。
少しだけ童心に返って、懐かしい味を楽しみました。