くきはの余生

リタイアしてようやくのんびり暮らせるようになりました。目指すは心豊かな生活。還暦目前で患った病気のこと、日々の暮らしや趣味のことなどを綴っています。

抗ガン治療化学療法の副作用:病気の話14

今日までに2回の抗ガン治療・化学療法を受けて、この記事を予約投稿している3月17日は、3回目の治療が終わって退院する日の予定です。

1回目より2回目の方が副作用が強くなってきて、3回目、4回目と治療を重ねるとどうなってしまうのか、少し不安ではあります。 

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それでも、抗ガン治療をしている時だけの一時的なもの。主治医や看護師さん、そして夫の助けを借りながら、現実を受け入れて副作用と向き合い、(なかなか難しいですが)不快感も楽しんでしまうくらいの開き直りが必要なのかなと考えています。

はじめての治療はアレルギー反応などはなく無事に終わることができました。副作用による不快感はすぐに起こることはなくて、翌日は食欲もあり、いつも通りに過ごせました。

変だなと感じたのは治療して2日後、私の場合は一日退院が延期になったので、退院した日からでした。 

朝からなんとなく体がダルくて、起きているよりベッドに寝ていたい気分。食欲もなくて、胃がズーンとして朝御飯は半分も食べられませんでした。

夫に迎えに来てもらって退院。駐車場の車まで距離があったので、歩いて行く間に疲労困憊して、吐き気がひどくなって、駐車場に着くなり吐いてしまいました。(汚してごめんなさい)

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吐き気

1回目の治療の後は、最初の1週間は常に軽い吐き気がつきまとっていました。主治医に吐き気止めのお薬を処方してもらっていたので、つらい時には6時間の間隔を開けて日に3回飲んでいました。

2週目に入ると幾分落ち着いてきて、日に1回か2回飲めば良くなり、3週目近くなると吐き気止めを飲まなくても過ごせるようになりました。

2回目の治療後もほぼ同じような流れでしたが、3日後まで新しい吐き気止めを追加処方してもらったので、それまでは比較手的元気でした。ただ、その後は急激に体力が削がれた感じで、10日後くらいまでは不快感を感じることが多かったです。

倦怠感・疲労感 

1回目の治療後2回目の治療まで3週間の間、ほとんどいつもダルくて、少し動くと疲れました。これは、抗ガン剤が血液中のヘモグロビンを減少させるせいだそうで、ヘモグロビンは体中に酸素を運ぶ働きがありますから、息があがり、疲れやすくなるようです。

それでも1回目の治療後は、退院直後から、週に2~3回は夫とスーパーへ買い物にでかけましたし、野菜を茹でたり、短時間でできる料理などは毎日していました。

でも2回目の治療後はさらに疲れやすくなって、トイレへ行って部屋へ戻るだけでも息が上がったり、2階から階段を下りるだけでもフラフラになって、畳の上でも床の上でもところかまわず横になって休んでからでないと、次の行動がとれない状態でした。

2週間を過ぎる頃からは買い物にも出られるようになりましたが、疲労感が消えることはありません。申しわけないと思いながらも、家事はほとんど夫に任せっぱなしです。

手足のしびれ

いつから痺れはじめたのか覚えていないのですが、1回目の治療後、気がついたら両手の指先がしびれていて、指先で錠剤などの小さい物をつまもうとするとポロッと落とすようになりました。

2回目の治療後は、しびれを軽減するお薬を処方してもらって飲んでいますがあまり良くなった感じはしません。

足も痺れるようになって、足先から膝くらいの間は常にピリピリした感じがしています。体力が無いのも相まって、足を踏み出そうとすると膝がガクンと折れて倒れてしまうことが3~4回ありました。

手足の関節の痛み

手足の関節が痛むことが多いと言われていて、痛み止めのお薬を処方されているのですが、私の場合、今までのところ、痛みはほとんど感じていません。

食欲がなくなる

1回目2回目の治療後とも最初の1週間くらいは、あまり食欲がなくて、果物やヨーグルトなどの口当たりの良いものばかり食べていました。

2回目の治療後の数日間は布団を離れられない日もあって、夫に寝床まで食事を運んでもらうこともありました。

それでも、つらいのは前半だけで、後半になると食欲も戻ってきて、何でも美味しく食べられるようになります。

抗ガン治療中は特に食事制限はなくて、看護師さん、薬剤師さんからは「食べられるものを食べられるときに食べれば良い」とアドバイスしてもらっていました。そのせいか、あまり食べ物に気をつかうことなく過ごしています。

ただ、私の場合は糖尿病もあるため、ある程度は血糖値のことも考えなくてはなりません。果物は果糖があるので食べすぎると血糖値を上げてしまいますし、まったく炭水化物を摂らないと低血糖のリスクもありますので「ほどほど」のところで調整するように気は付けていました。

尿の量が増え、頻繁にトイレに行く 

1回のおしっこの量が多くなって、いつも以上に、日に何回もトイレに行きたくなります。これは副作用ではなく、腎臓が正常に動いている証拠で必要なことです。

特に最初の1週間は顕著でした。体調が悪い中で、夜中に何度もトイレに起きるのがつらかったです。2週間目以降、通常に戻ってくると吐き気もおさまってきます。

便秘・下痢になる

私の場合はもともと便秘気味の体質なので、抗ガン剤の影響かどうかはわかりません。

治療後1週間~10日くらいは便秘気味です。体力がなくて腹筋も弱いので、便秘するといつもよりつらいのです。そこで便秘気味の時には、便を軟らかくするお薬を飲んでいます。

そのおかげでか、後半はスムーズになって楽になるのですが、お薬を飲み続けすぎてしまうと、今度は下痢になると(笑)飲む期間やタイミングに工夫が必要です。

髪の毛が抜ける

副作用の中で、事前に一番不安に感じていたのがこの「髪が抜ける」ということでした。なにしろ体験したことがないのですから、どんな風になってしまうのだろと、不安半分、好奇心半分でいました。

髪は少しずつ抜けて行くのではなくて、1回目の治療後、3週間目が近くなった頃、突然一気に抜けはじめました。毛質がゴワゴワに固くなってピンピン跳ねるような状態になり、ブラシで軽くとかすと、ゴッソリ抜けてきました。

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2回目の治療後の現在は、まだ全て抜けてしまったわけではなくて、頭髪の内側に生えていた短めの毛は薄く残っています。被っている帽子から出てしまう襟足付近の髪は、夫にはさみでジャキジャキ切ってもらいました。そのため現在は、不揃いでひどいありさまです。

抗ガン剤の影響で毛根が破戒されるせいで髪が抜けるのだそうですが、手で髪を押さえると、毛穴が少し痛みます。ブラシをかける時も、シャンプーする時にも地肌を傷つけないようにやさしくする必要があります。

その他注意すること

 その他、毎日自覚できる症状の他にも、いくつか注意するように言われたことがあります。血小板が減少するため血が止まりにくいので、怪我などをしないように、免疫力が下がっているので風邪をひかないように、感染症に注意すること。刺身などの生ものは避けて新鮮な食べ物を食べること等々。

不快感の対処は我慢しないこと

治療前にしっかり説明を受けて、ある程度覚悟して治療に望んだのですが、イザそれが現実になると、やはりつらさが先に立って弱気になることもあります。

主治医にも看護師さんにも、薬剤師さんにも言われたのですが、それを乗り越えるためには「我慢しないこと」が大切だということです。診察や入院時に主治医や看護師にどんな状態なのか伝えれば、それを軽減する対策をしてくれます。

また、家族や親戚友人などにも正直に状況を伝えておくことでサポートしてもらうことができます。

少しでも楽になって不快感を乗り越えることは、長丁場の抗ガン治療を乗り越えることでもあります。(→病気の話15へ