ブリオッシュです。フランスの代表的な菓子パンで、 お砂糖多め、バター、牛乳たっぷりのリッチな菓子パンです。
写真左下が「ブリオッシュ・ア・テート」右下が「ブリオッシュ・シュクレ」上が「ブリオッシュ・ムスリーヌ」。他に、円筒形、円形、リング形など大型に焼くこともあります。
今回は、生地こね後の発酵のやり方についてお話してみます。
発酵器などが無い家庭で発酵させる場合、手軽なのは湯煎する方法でしょう。または、オーブンに発酵機能があれば、それを使っても良いと思います。
湯煎は、こねた生地を入れたボールをぬるま湯に浮かせて、乾燥しないようにラップを張ります。
手作りパンの本にはこう書かれていますし、私もパン講師時代はそう教えていました。
でも、実は今、私は湯煎はやっていません。こね上げた生地をボールに入れてラップをして、室温に置いておくだけです。
湯煎するよりは時間がかかるのですが、放っておけば自然に膨らんでくれますし。急いで発酵させるよりも、時間を掛けてゆっくり発酵させた方がうま味がでるので。
コタツの中やお湯を張った浴室で発酵するという話も聞きますが、雑菌が入り込む心配がありますし、温度が上がりすぎる可能性もありますので、オススメはできません。
発酵させる時間は、一般的に元の生地の2倍強~3倍くらいの大きさに膨らむまでです。こね上げた生地の温度や、温湿度などによっても違ってきます。
いつも同じボールで発酵させていると、何回か作っているうちに、どれくらいまで膨らめばいいのか目安がわかってきます。
発酵の良し悪しで、パンのおいしさが変わってくるので、手作りパンの工程でもこだわりたいポイントです。
さて、ブリオッシュにもどります。
3種類とも成型は丸めて型に入れるだけなのですが、パン生地は膨らむので、なかなか思うような形に焼き上がってくれないのがつらいところでもあり、面白いところでもあります。
ア・テートは小さい生地を丸めた生地の上へ乗せてダルマさんみたいな形に。僧侶が座っている姿なのだと聞いたことがあります。
シュクレは、4つの生地を下に3個、上に1個乗せた形、ムスリーヌはまるめただけです。
成型でうまくできたつもりでも、仕上げ発酵(2次発酵)をして、焼成すると、勝手に暴れ出して思わぬ形に焼き上がっていたりします。
今回はもう少し仕上げ発酵(成型後の発酵。二次発酵)を長くした方が良かったかなという焼き上がりでしたが、甘くてバターの香りがして、美味しくいただきました。