今週のお題「投げたいもの・打ちたいもの」
かつて、私の右手の中指は少し変形していて、「ペンダコ」がありました。
結構筆圧をかけて書いていたためか、ペンを支えている人差し指の先も、ペンが当たる部分は硬くなっていて、たまに少し痛みました。
原稿用紙の束は、常に机の前に置いてあって、書き慣れたペンでマス目を埋めて行くのは日常のことでした。
それが、気がつけば、ペンダコは消えて、指先が痛むこともなくなっていました。
ペンと原稿用紙が、パソコンとキーボードに変わり、文章が「書くもの」から、「打つもの」に変わったからです。
文字を打つようになって、便利になった反面、字が書けなくなって来ているのも現実です。
読むのはいいのですが、いざペンをもって文字を書こうとすると、まともな字が書けなくなっています。
その上、簡単な漢字を書くにも、「あれ、これでいいんだっけ」と、自信がなくて、あわてて調べる始末。
文字を打つようになって、色々と退化していることを自覚しています。
一時は、トレーニングのために「書写」をしていた時期もあったのですが、すぐに飽きて「投げ出して」しまいました。
上手な文章を書き写してみるのは、文章の訓練にもなるのですが、楽なキーボードに馴れてしまうと、書くのが大変なんですよね。
でも、大変でも、あえて書き続けて行かないと、このままどんどん文字が書けなくなって行くように思えて、危機感を感じています。